よくある質問 2 (No.6~No.10) バリトン歌手・合唱指導者 佐野正一

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よくある質問 2 (No.6 ~ No.10)

No.6 伸ばす音の音程が下がるのですが?

全音符など延ばす音を出す時に、
前半は良いのですが、
後半微妙にピッチが下がってしまいます。
どうしたらよいかお教えてください。
声を延ばすとピッチが下がっていく
理由として考えられるのは、

①息のスピードが落ちる事、
②支えが甘くなる事、
③のばしている間に身体が硬くなる事、
④音程を耳から離してしまう事、

が考えられます。

また、それまでに歌ってきた、
短い音符の時間感覚で、
長い音符にはいると、

後半まで音符の音程を
保てなくなりますので、

長い音符にはいる時、
意識をゆっくり動かしてあげると、

その時間を保てるようになり
音程が保てるようになります。


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No.7 ねんころろーん」の「ん」の発音方法がわかりません。

「ねんころろーん、ねんころろーん」の
「ん」の発音方法がわかりません。
私達日本人は、喉を絞めて発音する「ん」を
使用しています。

この「ん」で歌いますと、
声が詰まってきてしまいます。

それを避けるため歌唱の時には、
n,m,ng(鼻音)を使います。

ですから、「ん」の発音が来た時は、
基本的には、n,m,ng(鼻音)の
どれを選んでも正解だと思っています。

ただ、今回の曲にはありませんが、
高音時に「ん」が来た場合には、
ngを選んだ方が歌いやすいかと思います。

どの鼻音を選ぶかは、
曲の音型や音域によって
使い分けて良いのではないでしょうか。


日本語の歌を歌う時に、
外国語のように発音を扱うと、

言葉も良くわかりますし、
発声も良くなってきます。


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No.8 緊張をしない方法はありますか?

音楽大学の受験をしてきました。

いつもは決してあらわれない症状、
震えちゃって… すごく怖かったのです。

すこしでも、緊張しないための訓練方法は
ありますか??

また、発声してなくても、
なんか発声のかわりになるようなこと、
なんでもいいです。教えてください!
人間は危険を感じると、
身体を固め、
自分を守ろうとします。

同様に、人前に出て歌う事が、
非日常的な事であるため、
特に身体が思うように動かなくなります。


私も大学を卒業してからも、
歌う時に、良く手が震えていました。


本番をたくさんやって、
慣れていくしかありません。

経験が必要です。

ただし、慣れるとリラックスできるように
なりますが、

慣れすぎてだらしなくなってしまうと、
演奏の質も落ちてきます。

鮮度はいつも保たなければなりません。
ここが難しいところです。


受験前に、少しでも多く、
人前で受験曲を歌って、
身体を安心させてあげると、
良い結果が出てくると思います。


それから、大きな声で発声をしなくても、
小さい声でZZZをやっておくと、
すぐに声が出るようになります。

後は身体をほぐしておくことです。


受験は精神的にかなり重圧がかかります。

自分だけではなく、
他の受験生も苦しんでいる、
という事を理解し、

心を強く持って、
負けずに頑張ってください。

このメンタルは、歌手にとって必要です。
鍛えていきましょう。


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No.9 鼻に響いているかどうかを確認する方法を教えてください

最近、響きをよくしようと
努力しているのですが、
鼻に響いているかどうかを確認する方法を
簡単でいいので教えて下さい
響きの正体は振動です。

手で頬やあご、鼻の周り、胸などを触り、

振動していることを確かめながら
歌ってみてください。

力んで歌えば歌うほど、
振動しなくなるのがわかるはずです。

自分の身体に集中し、
神経を敏感にしていく事です。


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No.10 本番前日、当日の練習法を教えてください。

合唱祭前日、または当日にしたほうがいい
練習があったら教えてもらえませんか
本番の前の練習ですが、
一番は、歌いすぎない事です。

体調が良いのが一番です。

高い音は出るだろうか?
暗譜は大丈夫か?
など、

不安になって練習しすぎて、
喉を枯らしてしまったり、

身体の使い過ぎで、
筋肉を硬くしてしまったりして、

本番当日、調子を崩す人が多いです。

我慢しましょう。

そして、可能でしたら、
前日は、よく寝て下さい。

そして当日は、体操をしっかりやり、
身体が良くほぐれてから発声をすると、

声が自分の思い通りになってきます。


長年指導していて、

生徒にしつこく、
歌いすぎないように言うのですが、

皆さん不安で、歌い過ぎるようで、

本番当日、

「すみません。歌いすぎで声を枯らしました」

と良く連絡を受けます。


人前での演奏は、自分との戦いです。

メンタル面もトレーニングして、

本番に集中できるように、
工夫していきましょう。


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