よくある質問 3 (No.11~No.15) バリトン歌手・合唱指導者 佐野正一

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よくある質問 3 (No.11 ~ No.15) 

No.11 しゃべる時も声が喉に詰まるようで息が苦しい感じがします。

僕は歌うときに限らず、
普段しゃべる時も声が喉に詰まるようで
息が苦しい感じがします。
よい解決方法はありませんか?
喋る時や歌う時に
喉が苦しい原因の一つとして、

舌根や顎に力が入っていることが
考えられます。

日本語は、この部分を使って喋るのですが、
そこが堅いほど、歌いにくいですし、
喋りにくくなります。

Zの練習やTHの練習、
顎を左右に動かしたりする練習を続けると、

徐々に、舌根や顎の力が抜けてきて、
楽になってくると思います。

下顎に両手の平を当てて、
力が入っていないことを確認しながら、
歌ったり喋ったりするのも、
自分に対して敏感になり、効果的です。


後は、唇や顔の筋肉を大げさに動かし、
歌ったり、喋ったりすると、

喉での支えがほぐれ、
楽になってくると思います。

それから、喉や顎の他に、
表情筋も固まっていると思いますので、

カッサプレートを使って、
顔のマッサージをしてみて下さい。

もちろん、身体全体の柔軟体操も、
声を出すのを楽にしますよ!


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No.12 今年から大学で合唱部の指揮者をしています。

今年から大学で合唱部の指揮者をしています。
指揮者として練習をしきる事が
なかなかうまくいかず悩んでいます。
合唱の指導は、経験値がいります。

私にしても、大学を出たての頃は、
何を教えて良いかわからず、
その時その時で、悩み、考え、研究し、

現在あるメトードも、
その集大成ですから、

生徒や合唱団に
育てられている様なものです。

まだまだ、解決できない事が
たくさんありますので、

これからも悩み続けなければならないと
思っています。


自分が、合唱を指導する時ですが、

まずリラックス体操を行い、
しっかりと身体をほぐしてから、
発声に入ります。


そして、喉の状態を整える
Zの発声練習をします。

その後、喉が温まりましたら、
母音で発声練習をしていきます。


その次に、唇のトレーニングとして、
WA,WE,WEなど口輪筋を使う訓練や
舌を動かす訓練を行います。

(このHPに書いてあることを中心にして、
発声をしています。)


曲を歌うときも、
すぐに歌詞をつけずに、

Zを使って歌ってみたり、
ヴォカリーズで歌ったり、
前屈で歌ってみたりして、

スムーズに声が出るように
練習をして行きます。


その後、言葉を取り出して、
日本語でしたらローマ字読みで、
子音と母音を分離させながら
読んだりします。

この時、子音は、
必ず同じ舌や唇の場所に来るようにします。

Mなら必ず唇を合わせるとか
Nなら必ず舌が上歯の裏に付くとかです。

この子音のトレーニングは、鍛えると
言葉に響きが付くようになってきます。


曲の解釈などは、
その曲に対する資料を集め、研究をし、
たくさんイメージを作っていって下さい。

身体に曲への動機ができると
声が出しやすくなってきます。


やることはたくさんありますので、
焦らずコツコツ積み重ねていくと
少しずつ上手になっていきます。

正しい方向性の事を地道に行う事です。


どの様にしたら、
それらの問題点を解決できるか、

その解決方法をたくさん知っている人が、
良い指導者だと思います。


それから、
団員の心を一つにまとめるという様な、
人間関係が一番難しいのですが、

団員たちとの距離の取り方や、
色々な考え方を持った人がいることを知る
等の訓練にもなりますので、

人生勉強だと思って頑張ってください。

将来きっと役に立つはずです。


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No.13 少人数で楽しく歌うためにはどうすれば良いでしょうか?

私達の部活は3人しか部員がいません。
小人数で楽しく歌うためにはどうすれば良いでしょうか?
アンサンブルをするためには、
人の声を聴き合う前に、

まず、自分の音程やリズムを
しっかりさらうことです。

その後、聴き合うというよりは、
感じ合いながら歌うことが大切です。

良く合唱で聴き合いなさいといいますが、

人の声を聴こうとすると、
リズムがどんどん遅れていきます。

お互いに音程、リズム、呼吸を
感じ合いなさいと言った方が
良いかもしれません。


三人という事ですので、

手をつないで輪になって、
歌うと感じやすくなるかと思います。

手のぬくもりを感じると、
心がリラックスして、
声も柔らかくなります。

そして、気持ちも合ってきます。


テクニック的には、
母音の形を統一し、
子音のタイミングが合うと

リズム感も良くなり、
音もハモリやすくなります。


また、二人が歌い、一人が聴くという
練習をするのも良いと思います。

歌は、客観的に聴いてもらわないと
良くなりません。

ですから、順番に一人が聴いて
直していくのも良いと思います。

ただし、アドバイスをする時は、
否定的な言い方はしない様に!!

気が合わなくなるとハモリません。

そして、選曲も大事です。

歌を歌うという事はとても楽しいことです。

三人で練習方法を工夫して、
楽しい時間を作っていってください。


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No.14 鼻はどの様に使えばよいですか?

漠然とした質問で申し訳ないのですが、
鼻はどのように使えばいいのですか?
顔には、鼻腔・副鼻腔という空洞があり、
歌にとって大変大事な役割をします。

ここに、声を共鳴させることにより、
響きを増幅させていきます。

響きの振動を鼻腔に反響させ、
息の流れを頭の上の方に抜いて歌っていくと
感覚としてわかりやすいかと思います。

ただし、のどの奥があまり空いていないと、
鼻声になってしまうので注意して下さい。


クラシックの声楽の場合、
マイクを使用しませんから、

この鼻腔・副鼻腔が、
とても大事な働きをするのです。

鼻腔・副鼻腔の空洞の位置を図にした
ホームページは、こちら。

この反響板を大いに利用していきましょう。


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No.15 腹式呼吸で歌うっていう感覚がイマイチよく分かりません

腹式呼吸で歌うっていう感覚が
イマイチよく分かりません…。
とりあえずは、お腹を膨らませています。
呼吸の方法ですが、
空気は肺に入るわけですから、
無理矢理お腹を膨らませる必要はありません。

軽く胸を広げておいて、息を吐ききった後、
自然に息が入ってくるようにします。

ただその時に、胸郭の広がりを維持しながら、
横隔膜を下に広げていく感じにします。

そして、息を吐くときは、
胸を潰さないようにし、
横隔膜も下げたまま息を吐いて下さい。

そうすると、肺の中の気圧が下がり、
息を吐ききって喉を開けると、

横隔膜が、ビクンと動き、
また、息が入ってきます。

この繰り返しを練習すると、
呼吸のトレーニングになりますし、

声を息で運べるようになってきます。


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