No.14 年齢に見合った歌い方 バリトン歌手・合唱指導者 佐野正一

No.14 年齢に見合った歌い方

年齢に見合った歌い方

年齢による身体の変化と共に、
歌い方はどんどん変わってきます。

久しぶりに、
昔、歌っていた歌を歌ってみると、

身体が思うように動かず、
歌いにくくなっていることがよくあります。

年齢が上がった分、
無理が利かなくなっているわけです。


そんな時は、
若い時と同じ声を出そうとして、
力技で頑張るのではなく

力まず、長時間歌っても声が持つような
自然な発声方法を目指していくと、

燃費が良くなり、
どんどん歌いやすくなってきます。

そして、かえって良い声に成長してきます。

私は、年齢が上がれば上がるほど、
シンプルな発声が良いと思っています。


また、発声だけではなく心の在り方も、
年齢とともに上手く成長させていけば、

いらない欲や見栄がなくなってきますので、

より力みも減り、
楽に歌えるようになってきます。


歌は、人間が楽器です。

人として成長していくことによって、
声や歌も成長していきます。

でも、この変化を受け入れず、

若い頃の良かった時代の
声ばかりを追求してしまい、

自滅していく歌手の方もたくさんいます。

変化を受け入れ、
日々の努力をすることです。

その為には、自分の身体と心に対して
対話をし続けていかなければなりません。

身体と心の変化を感じながら、
その年齢に合った歌い方を見つけていくのが、
歌を長く楽しむコツだと思います。


アドバイス 目次
ヘルブルン宮殿・水の庭園(ザルツブルク)
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