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よくある質問 4 (No.16~No.20)
No.16 身体の固さを改善する方法を教えて下さい。
身体の硬さを改善する方法を教えて下さい。
身体の硬さには、 呼吸を混ぜた体操や ヨガなどが効果があります。 色々な方法がありますが、 一例を載せたいと思います。 まず、仰向けに寝て、 足の指、足の裏、足の甲、足首、 ふくらはぎ、ひざ、太もも、お尻、腰、 おなか、背中、胸、両肩、両腕、手の指、 喉、首、顎、顔、頭、 の順番に力を入れていきます。、 そして、全身に力が入った状態で、 少し我慢をします。 その後、逆に頭の先から、足の指まで、 ゆっくり順に追って力を緩めていくと 身体の緊張が取れ、 リラックスを感じる事ができます。 寝る前にでも、毎日行うと 緩んだ身体を得る事ができます。 催眠療法などにも使われているようです。 自律神経も安定しますよ。 後は、精神的にも頑張りすぎない事です。 意志の力で何とかしようとすると、 必ず、身体が硬くなってしまいます。 心を緩めていく事も大事です。 よくある質問 目次
No.17 日によって声の出にムラがあるものなんですか?
誰でもその日によって声の出にムラがあるものなんですか? あと原因と解決法があったら教えてください。
喉の調子についてですが、 まだ、発声のホームが 確立されてない状態で声を出すと、 日によって声の出方が違ってきます。 また、年齢が若いと無理が利くので、 気が付かないうちに声を押してしまい、 次の日にその反動で、 声が出にくくなったりもします。 Zの練習などをして、支えを付けると、 調子の波は減ってきます。 私も声が安定してきたのは、 30歳を過ぎてからです。 今は、ほとんど波がなくなりました。 ただ、普通に生活していても、 厳しい暑さや寒さや冷暖房などにより、 身体の調子を保つのは、とても大変です。 喉の調子をいつも保ちたいようでしたら、 日頃から、しっかり節制をして、 普通の人より、 高いコンディションを維持するように 心がけるのが良いと思います。 よくある質問 目次
No.18 どうしてもやる気のない(感情のない)声になってしまいます。
どうしてもやる気のない(感情のない)声になってしまいます。 声量の問題でしょうか?
声量の問題ではありません。 声に、感情がのらないみたいですが、 それは、声を出す手順を 間違えているからだと思います。 声を出す前に、 動機をもつことをお勧めします。 歌の場合、その歌いたいフレーズの前に、 どのようなイメージの呼吸をするかで 音色が決まってきます。 歌っている時に感情を込めると、 テンポが遅くなり、 かえってテンションが落ちてしまいます。 感情は込めてはいけません。 その歌うフレーズの内容をイメージし、 それに対して、一番素直な呼吸をし、 その感情の身体の状態になってから歌います。 たとえば、悲しいという 言葉を理解するだけでなく、 悲しいときの身体をイメージで作り、 その身体の状態で呼吸をし、 悲しい状態の身体で歌います。 ですから、トレーニングすることによって、 その感情に反応しやすい身体を、 作り上げていかなければなりません。 中には、天性で、 できてしまう人がまれにいますが、 (東京藝術大学大学院時代の 同級生に二人いました。) 私も含めて、 普通は、訓練しなければなりません。 声の音色を作る為には、 背中の筋肉とも関係が深い、 「前屈をしながら歌う」 「両手を胸で抱えて声を出す」 呼吸との関係の深い 「ゆっくりと腰を回しながら歌う」 がお勧めです。 練習に取り入れてみて下さい。 よくある質問 目次
No.19 「第九」のピアニッシモの出し方
第九のメゾです。指揮者合わせの際、 「パワーはいいから、 むしろピアノやピアニッシモで 音程を下げないように」と、 毎度のご注意をいただきました・・。 音色を柔らかく、かつ繊細に、かつ正確に お客様の方へ届かせるためには、 どんな意識を持って発声すれば 良いでしょうか?
第九でのピアノ、ピアニッシモは、 とても難しいですよね。 アルトですと「ミ」の辺りの音ですね。 第九には、難所が何か所かあって、 市民合唱団の場合、 同じ場所の音程が必ずと言っていい程、 下がってきてしまいます。 皆さん同じ現象がおきます。 この個所は、 メゾ・ソプラノの声の変わり目で、 普通に歌うと音程が届かず、 下がってしまいます。 ですから、抜けた声ではなく、 支えた声でピアニッシモで歌うには、 テクニックと集中力がいります。 実は、大変高度な技術が必要なのです。 もちろん指揮者は、 関係なく要求をしてきますが、 演奏する側にその技術がなければ、 それにこたえられません。 私も第九の指導をする時は、 何ヶ月も時間をかけて、 その個所の解決方法をしっかり指導をし、 本番までに仕上げるようにしています。 ヒントとしては、 顎の力を抜き、口の中の形を変化させ、 声を回していきます。 感覚としては、解放感はなく、 我慢しいる感じになります。 指揮者は簡単に音程が低いと言いますが、 あの箇所で音程をしかもピアノで保つのは、 本当に難しいんですよ。 ピアニッシモにできなければ、 まずは、歌える音量で、 丁寧に神経を使って歌ってみるのも 良いと思います。 毎年、第九に参加する事により、 その難しい部分が 少しでも解決してくると良いですね。 「第九」は人生に喜びを与えてくれます。 頑張って歌い続けてください。 よくある質問 目次
No.20 高い声で歌うと発音がしっかり出来ません。
高い声で歌うと発音がしっかり出来ません。 母音が「あ・え・お」なら何とか出るんですが、 「い・う」になると苦しくなります。 これは喉の力が抜ければ 出るようになるんでしょうか?
高音ではっきり言葉を言おうとすると、 喉に負担がかかり、 すぐに声が枯れてしまいます。 極端な例ですが、 ベルカント発声を重視していた 「カバリエ」という世界的有名な歌手は、 楽譜の五線以上は、 すべて「ア」で歌っていました。 音程は、口径を変化させることにより、 作られます。 例えば、「エ」という発音で、 中間音を歌っていても、 その「エ」の口径のまま、高音を出すと、 声は詰まってしまいます。 その場合、舌の奥を少しずつ上げて、 「イ」の口径に近づけていくと、 人には「エ」に聴こえ、 歌っている方も、喉が楽な状態になります。 (ただし、支えの量は増えてきます。) 良い発声で歌う場合、 音の高さが変わるごとに、 口径を変えていく必要があるのです。 まずは、喉や胸の力みを緩め、 締め付けて声を出すのではなく、 息に声を乗せ、響きを作っていきます。 その時に、 舌の位置を変化させながら、 口径を変えていくと、 ある程度までは、 高音で言葉を聴こえる様にすることがきます。 母音は「感情」 子音は「理性」 を表現します。 ですから、 テンションが上がり、 音が高くなっていく時は、 言葉をはっきりするよりは、 子音の量を減らし、 言葉が、母音化していく方が、 より感情が伝わり、 自然なことかと思います。 逆に中間部で、 歌詞を伝えるような表現をする時は、 「理性」が優位になりますので、 子音の量を増やし、 言葉を大事にしていくと 良いと思います。 音の高さによって、 言葉の扱いは違ってくるのです。 これがわかってくると、 音楽的にも幅広い表現が可能になります。 どうしても、言葉を言おうとしてしまい、 力みが取れない場合は、 まずは、 母音を曖昧にして歌う練習をするのも 良いですよ。 よくある質問 目次
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